05203-180722 小学校教諭との対話にて「大学の教学システムはこの程度IT化しています」
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著名な小学校の教員が、個人面談用の準備として各児童が写った写真・動画を児童ごとに分類する手順をFacebookにお書きになっていました。shio.iconは、授業づくりネットワークの研究会で彼の教育実践を少しだけ拝見したことがあります。ものすごく面白く、児童たちは授業が楽しくてこの先生のことが好きだろうなぁと感じられる先生。 長いので、少しだけ要約して掲載します(ご本人承諾済み)。
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/shio/himan.icon Windows8.1で「写真フォルダ」の中に「月フォルダ」を作り(4月・5月・6月……)、その中に「月日フォルダ」(401・402・403……)を作成。そこに収めた写真には「月日ネーム」を付けています(401(1),401(2)……)。フォルダ内の写真を全選択してから、先頭の写真を「名前を変更」して「409」を付与すると、全写真に連番が付番される。行事名を「401入学式」などと付ける場合もある。これによって自動的に時系列に並ぶ。
/shio/himan.icon 面談用の個人フォルダは、「出席番号+ひらがな氏名」をフォルダ名とする。4月〜7月まで4ヶ月間の月フォルダにある写真を見直しながら、児童が写っている写真や動画を個人フォルダにコピペする作業を繰り返す。個人フォルダに各児童の写真、動画が収まる。
そこでshio.iconから下記のコメントを書き込んだところ、以下の会話に発展しました。少し要約をして転載いたします。
shio.icon 写真が時系列に並ぶのも、月ごとの写真を抽出するのも、特定の日付の写真を取り出すのも、特定の場所で撮影した写真だけを抽出するのも、各児童が写った写真を抽出するのも、Macだと全部自動です。顔認識しますので。
フォルダに分けるという作業も必要ありません。フォルダの名称を変更する必要もありません。そもそもフォルダというものを使う必要がありません。写真のファイル名もなんでもいいんです(重複していてもいい)。Macでは上記の作業すべてが自動化されてます。
/shio/himan.icon 塩澤さん、さすがです。Mac凄すぎ!! 僕も私物はMacbBookProですが,職場がWindows8.1なのです。職場に私物のPC、情報端末、タブレットは持ち込めず、スマホの授業利用もできません。フォルダの名前を付けたり、フォルダ分けをする労力や時間は馬鹿にならないです。世の中がこれだけ進んでいるというのに。これが現場のリアルですよ。どうにかならないですかね。
shio.icon 状況、よくわかりました。それはそれは本当にお気の毒としか言いようがないです。日本の教育環境におけるIT後進性をあちこちで目にしていますので、たぶんそんなことだろうとは思いましたが、それにしてもご自宅でMacBook Proをお持ちなのならなおさらご不便でしょう。下記のように、ご自宅のMacで自動的に結果を出してしまい、それを職場のWindowsで利用する、という手順をお考えになる方が効率的なのではないかと思います。その場合、どうしても自宅作業が発生してしまうのが残念かつ申し訳なく思いますが、Windowsでフォルダ分けしてリネイムして……という非効率を考えると、まだその方がベターかなと感じる次第です。
/shio/himan.icon Mac上で上記の作業→あえて名前をつけ直して保存→そのデータをWindowsで開く、という方法でいけますかね?^^
shio.icon はい、その方が圧倒的に速いと思いますよ。さらに、もし職場でネットに接続できるなら、WindowsのブラウザでiCloudをWebから開いて利用する方法があります。
/shio/himan.icon おおおおおお!やっぱり!! これ、大収穫です!!!! 職場はネット接続できても結構セキュリティが厳しくて、iCloudはどうでしょう。試しに開いてみます。
shio.icon はい、もし開くことさえできれば(つまり閲覧さえできれば)、Macで行なった作業の結果をそのまま(何もせずに)職場のWindowsから閲覧することができますから、手間は最小限で済みます。
/shio/himan.icon むちゃくちゃいいこと聞きました!! やっぱり勇気をもって発信してみると、こうして自分の知らなかったことと出会えるんですね!試してみます!!
shio.icon はい、児童たちへの先生の愛情、教育への情熱、僕は素晴らしいと思っております。その先生が本来の児童と接する時間を最大化するためにITの効用も最大限享受していただきたい。お書きになった手順を拝見して、(失礼ながら正直に申しまして)「なんてもったいない!!」と感じて、そのまま直截にコメントさせていただきました。圧倒的に効率化しますよ。Macの「写真」アプリで生徒が写った写真に数枚、「この子は誰々」と教えてやると、あとはすべての写真から自動的にその児童の写真を抽出してくれますから、先生の手間は圧倒的に削減されるはずです。ぜひ、貴重な時間を児童への愛情を注ぐ時間にお使いいただきたい。心からそう願って、微力ながらITで効率化可能な方法を書かせていただきました。少しでもお役に立てれば幸甚です。
shio.icon Macの「写真」アプリに淡々とすべての写真を読み込むだけで、上記の効用を得られますよ。
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/shio/himan.icon 塩澤さんからのメッセージに勇気をもらいました! いやぁ、むちゃくちゃうれしいです!! 「写真」アプリに淡々とすべての写真を読み込むだけで、上記の効用を得られる。これは,もうすぐにやってみますね。
/shio/himan.icon 勤務校に「C4th」(EDUCOM製)という校務支援システムがようやく実装されました。これだけでも多くのことが効率化しましたが、職場のPCからしかかアクセスできないのが難点です。そのために休日出勤している職員もおります。リスクしかないUSBメモリ(紛失したら減給かクビ)を持ち歩いたり、私物端末の持ち込み禁止ではなく、全データをクラウド化していつでもどこでもどの端末からでもアクセスできるようになったらいいのに、と思うのですが、そんなことはまだまだ先なのでしょうか。大学の先生方、学生、研究生はこの辺りはもう個人個人なのでしょうか?
shio.icon 大学の現状を簡単に申し上げますと、全てクラウドです。学生たちの全成績データも場所を問わずクラウドからアクセスして入力できますし、学生たちの例えば出席情報とか顔写真と名前とか、場所を問わず全て利用できます。現代においてそれは至極当たり前で当然のことだと思います。
学生たちのほうも、シラバスの閲覧から課題の提出まで、全てクラウドで行っています。つまり大学にいようと自宅にいようと海外旅行中であろうと、教員も学生も基本的に全て情報の出し入れができるということです。
私のゼミや授業では、全面的にScrapboxを使っておりますので、論文の執筆からその相互添削まで、やはりすべてオンラインで終始しています。紙のやりとりは皆無です。
なおこのような書き込みは全て喋って入力しております。キーボードもフリック入力も使っておりません。普段学生とのやりとりもメールやメッセージの多くは喋って音声入力で返信しております。
/shio/himan.icon 塩澤さん、これ、シェアします。現代において至極当たり前で当然のことと十分予想していながらも、いやぁーー希望が持てましたっ!! ですよね,ですよね,そうじゃなきゃですよね! そして、ここよりもっと進んだ未来を歩んでいく小学生たちと今何をしていくべきなのか、子どもたちともおうちの方々とも、そして同僚たちとももっと分かち合っていかないとと思えています。燃えてきました!
shio.icon 先生のそういう前向きな言葉を伺えて僕はとても心強いです。シェアはもちろんどうぞどうぞ。
おっしゃる通り児童、生徒、学生は「未来からの留学生」です。特にITに関してはその進化が急速であるため、大人の方が社会の進化に遅れがちです。それが教育現場であれば、学習者たちの未来に直接響きます。
例えば写真をCD-ROMに焼いて児童に渡す話題がありましたが、今日、勤務先の大学のヒップホップダンスチームが昼休みに行った公演を僕が撮影した写真621枚をすでに踊った学生たちにシェアしてあります。flickrと言う写真共有サイトにアップロードして、その共有リンクをメッセージで学生に送っただけです。CD-ROMとかDVD-ROMとかUSBメモリとか、そういった物理的なメディアで情報をやり取りする時代は終わっているのです。クラウドで情報扱い、やりとりするが最も安全で速いですからね。
確かに公立の学校の場合は経済的に負担を負わせることができないご家庭があることも充分承知しています。そのような場合だけ別の方法で手当てをすればいい。「できない人に合わせる」と社会的コストが甚大です。できる人をさらに伸ばして行くことが(特に進化の著しいITに関しては)大切だと思うのです。もちろん一朝一夕に全ての物事が進展することは無理ですが、できることから少しずつ変えていくというマインドと実行力が必要なのだと思います。
/shio/himan.icon 「20年後からの留学生」と「今」を共にしていると思うといてもたってもいられないです。これまでやってきた価値ある(と言われてきた)ことと、これまではなかった価値ある(だろうと思われる)こととを、いい塩梅で折り合いを付けつつも、したたかに刻々と変化する20年後を見つめ続けていきたいです。できるところから!
/shio/himan.icon 写真のエピソード、素敵です。僕らも仲間とのBBQや結婚式やなんかで普通にやっていることですよね。なのに学校でとなると途端に物理的なメディアでのやりとりになります。クラウドやアプリを活用してもっと豊かで楽しい学校生活にできることじゃぶじゃぶとありますよね。
/shio/himan.icon 例えば学級通信も紙に印刷する方が個人情報流失のリスク高いですよね。子どもなり僕らなりが落として風で飛んでって、悪用されたりクレームきたりしたらもうアウトですもん。そうならない記事をとなっているから、もう通信として発信する意味のある情報かも疑わしいこともあります。写真や動画を学級グループの保護者にリアルタイムで送ったりという取組も韓国などではアプリを使ってメジャーな取組みたいですよね。日本でも特別支援学級では、導入しているところもあると聞きました。私立などであるのかな?
/shio/himan.icon そういった意味で,非常に夢を持てるやりとりを塩澤さんと今日させてもらえたことが,本当に本当に大きな収穫です。今後ともよろしくお願いします。
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